コラム
2025.11.28
不登校や子育てに関する公的支援の紹介
目次
不登校の子供を支える様々な支援があります
「学校生活になじめなくてつらい」、「学校に行きたくない」という気持ちを聞いた……。
お子さんの不登校について、すぐに受け入れ、サポートすることはなかなか難しいことですよね。
お子さんの気持ちを理解し、支えていくには、お子さんが安心できる環境が大切です。
また、一人ひとりのペースに合わせた多様な考え方や、孤立しないように社会とのつながりを保つことも大切です。
これらを家族だけで達成することは困難なことです。
東京都や、お住まいの区市町村では、不登校や子育てに関する様々な支援を用意しています。その一部をご紹介しますので、ぜひ活用してみてください。
なお、学校や自治体によって実施の有無や実施内容が異なりますので、詳細は実施主体にお問い合わせください。
誰を頼ったらいい?~学校編~
朝登校を嫌がるようになって遅刻が増えた、学校で体調を崩し早退することが続いている、教室に入りたがらず保健室へ行く回数が増えている……など、いつもと違う心配な様子が見られたとき、誰を頼ったらいいでしょうか。
こういった様子について相談できる専門の人がいます。相談をすることで、お子さんの接し方について助言を受けたり、学校と協力して対応することができます。
相談してみたいと思ったら、学校の担任の先生等へお気軽にお尋ねください。
<相談>
- 不登校担当教員
誰に相談したらよいか分からない、という方は、まず不登校担当教員に相談してみましょう。様々な専門スタッフと協力し、子供たちにとって必要な支援を一緒に考えてくれます。不登校支援コーディネーターや教育相談主任等、学校ごとに呼称が異なる場合がありますので、学校に確認してみてください。 - 養護教諭
子供たちの心や体の健康相談に乗ってもらえます。保健室は、学級に入りづらい子供たちの一時的な居場所になることもあります。 - スクールカウンセラー(SC)
心理の専門家で、子供たちのカウンセリングを行います。子供だけでなく、保護者に対しても助言や援助を行います。 - スクールソーシャルワーカー(SSW)
福祉の専門家です。関係機関とのつながりを活用し、子供たちのおかれた状況をよりよくするための支援をします。
相談支援のほか、学びの場・居場所も用意しています。
<学びの場・居場所>
- 校内別室
学級で過ごすことが難しい生徒が、別室で学習指導や相談対応を受けることができます。 - チャレンジクラス
東京都独自の取組として、都内公立中学校に設置されている、不登校生徒のための教室です。不登校⽣徒の実態に応じ、ゆとりある⽣活時程で学ぶことができます。自治体により設置状況が異なります。詳細は実施主体にお問い合わせください。
誰を頼ったらいい?~学校外編~
学校に関する悩み事を、学校に直接相談するのは抵抗がある、という方もいるかと思います。東京都や区市町村の支援機関は、学校外にもありますので、利用を検討してみてください。
<相談窓口>
- 各区市町村の教育相談(区市町村)
区市町村によって相談方法や時間が様々です。このポータルサイトの「区市町村の相談・支援」のページで検索することができます。 - 東京都教育相談センター(東京都)
友人関係やいじめに関する相談、子育てに関する相談や、学校生活に関する相談、ヤングケアラーに起因する相談、及び都立高校への進学・転学・編入学、高校中途退学後のことについての相談など、様々な相談を受け付けています。 - 子供家庭支援センター(区市町村)
区市町村に設置されている、子供と家庭に関する総合相談窓口です。自治体によって名称や相談方法・時間が様々です。ポータルサイトの「区市町村の相談・支援」のページで検索することができます。
<学びの場・居場所>
- 教育支援センター(区市町村)
学習内容を補ってくれるだけでなく、文化施設などの見学や自然体験に参加できたり、心理職によるカウンセリングを受けたりできます。区市町村ごとに特色のある取組をしていることもあります。 - インターネット上の仮想空間を活用した新たな居場所・学びの場(バーチャル・ラーニング・プラットフォーム(VLP))(区市町村)
ICTを活用したコミュニケーション等の場を用意している自治体もあります。自治体の創意工夫を生かした取組が広がっています。
おわりに
不登校のお子さんにとってのゴールは「学校に行くこと」だけではありません。学校を休んでいる期間が、心身の休養になったり、自分を見つめ直すきっかけになったりと、プラスの意味を持つこともあります。
一人ひとりの子供たちが、自分に合った学びにつながるよう、行政機関もサポートしていきます。このポータルサイトでは、お住まいの区市町村で利用できる様々な支援を見つけることができますので、ぜひ探してみてください。
記事を監修した人

この記事は東京都が執筆いたしました。